有識者よりコメントを頂きました。
2009年10月 ご法話
15年前、私が寺に入った頃はペットの葬儀やご供養はしていませんでした。
当時は私の寺にも門がありまして、ある朝、門をあけに行くと門前に紙に包んだ猫ちゃんのご遺体が置いてありました。境内の一角を掘り埋葬し、線香を上げ少しのお経を読んでご回向をしました。今思えば、これが初めてのペット葬儀でした。
現在では、葬儀、火葬、埋葬等としっかりとご供養ができるようになりました。
そうした形でペットのお葬式をし、いろいろな施主様とお話をする機会はありましたが、一昨年の9月に我が家の猫が他界し、共に暮らした家族が亡くなると言う事がこれほど悲しいものかという事を実感しました。
この世を生きた命が亡くなる事を「他界する」とも言います。
私は、この言葉は好きで「亡くなる」と言うと、言葉として消えて無くなってしまうような意味ですが「他界する」というと、字の如く他の世界に行ったという事で、また会える可能性を残しています。
寺のホームページ中ペット供養のページの冒頭に「お葬式は「お別れ」の儀式ではありません。先立つ家族の来世での幸せを願い、再会を約束する儀式がお葬式です。」と書きました。
家族をこれから送る方も、送った方も、彼ら、彼女らと再会した時に恥ずかしくないように、感謝と自信を持って、これからの時間をすごして頂きたいと思います。