有識者よりコメントを頂きました。
2009年1月 ペット葬儀の現場からお話をいただきました。
私は以前十年ほど人の葬儀社に勤めており、何件も家族を亡くされた方たちと接してきました。悲しんでいる方たちと接することに慣れていましたが、ペットの葬儀社を創めてから、今までの経験してきた感じとは全然違うことに戸惑ってしまいました。人間の場合には、長く接している間に色々な喜怒哀楽がついてまわりますが、僕自身も飼っている立場から判った事なんですが、ペットの場合にはこちらの一方的な思いが強いので、ペットに対して、怒ったり、失望したり、と言ったマイナス要素が思い出の中に殆どありませんから、亡くして失ったときの失望感は言葉では言い表しようがないものになってしまいます。ましてや、一人暮らしの方や、老父夫婦で面倒を見ていた場合には、かなり絶望に満ちてしまうと思います。
葬儀社に勤めていた時に、このような悲しみに満ちた家族と接した事がありました。どのような葬儀のかと申しますと、それは20歳にも満たないわが子を亡くされた家族です。 しかし、葬儀社の場合には、亡くされて、通夜・葬儀までに、時間が有りますので、その間にご家族の方の気持ちや、考え方を直接会って聞くことが出来ますので、業者としては出来る限りの事をしてあげれましたが、ペット葬儀の場合は、亡くされて先ず初めに電話でのお話になります。その後、ご家族の方とお会いするもしくはお話が出来るのが、葬儀当日10分ほど前ですので、どのような、想いをお持ちなのかとか、亡くなられたペットに対してどんな想い出があるのかとかは、中々、判らないことが多いです。それでも、時間の許す限りお話をきき、ご希望に沿う形でのお別れをしてもらおうと思っています。しかし、全てが判るわけではありませんので、中には「職員の対応が業務的過ぎる」、「対応が冷たすぎる」、「もう少し家族の気持ちをわかって欲しい」などと言われてしまうときがあります。その度に、まだまだ、「しっかりとした対応が出来てないな」と考えてしてしまいます。出来るだけ、依頼した葬儀社の担当の方にはどのように送ってあげたいかを、話していただけるとご家族の考えに沿った葬儀が出来るようになるとおもいます。 ペットを通しての人と人とのコミュニケーションが大事なんだと思います。