納骨〜埋葬について
納骨する意味
現在、亡くなった子達の多くは、骨壺のまま自宅に置いておられ方が多いのです。我が子同然の身であれば、その気持ちも解りますが、『供養』本来の意味合いからすれば違ってきますし、『納骨』することで、お骨は『抱く』存在から『拝む』存在へと変わります。この手を合わせ『拝む』という事が非常に重要です。納骨の大切さについてもう少しお話しします。
納骨とは
昔々「納骨」は無かった?
「火葬」が普及する前は「土葬」であり、「火葬」は社会的に地位の高い限られた人たちだけのもので一般的ではありませんでした。葬儀が終われば野辺送りをして、墓地に埋葬(土葬)するのが当たり前、というよりそれ以外に方法はなかったのです。
「火葬」し、お骨になれば衛生上問題がありません。だから壺におさめたまま自宅に保管ができてしまいます。現在、葬儀・火葬後は、家に骨壺を安置し四十九日忌に埋葬することが多くなりましたが、土葬しかなければ、葬儀後お棺のまま四十九日忌まで家に安置するなど、いかに愛する人の遺体であっても無理な話です。
供養の大事
昔、戦死した兵隊さんのお墓には、ほとんど遺骨が納められることはありませんでした。しかし奥さまは遺骨が無くても葬儀を営み、墓を建て供養をしました。お経に「塔を建ててお骨を供養しなさい」と説かれています。お墓のことを「石塔」というようにお墓は供養するための塔なのです。何十億円もあれば立派な五重塔ができます。数千円ならば卒塔婆(そとうば=塔婆)が建てられます。だれにでもできる供養が供養塔への納骨です。全て物事は、それぞれ本来あるべきところへおさまってこそ、バランスがとれて落ち着きます。
体は自然界へ、魂は仏さまの世界へ・・・。
手元にお骨を置き、心の整理をする時間は必要です。しかし、それにも限りがあります。大切な子だからこそ、体も魂も本来の場所へ落ち着いてもらい、あなたの供養をさしあげ仏さまの世界で幸せになってもらいましょう。